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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく
結局お見合いはどうするのか聞き出せないまま、週末になった。
バーの仕事の合間も考えるのは繁正さんの事…
聞き出せない私もダメだけど、どうして繁正さんは自分から「お見合いが来てる」って話さないんだろ…
どうして私に隠すんだろ…
…まさか、偉い役職の人相手のお見合いとか!?
繁正さん仕事出来るタイプだし上昇志向強そうだから、もし社長令嬢が相手ならお見合い結婚は有り得る…?
だったら、私とはどうなるんだろう…?
私とは…条件に合う女性が見つからなかった場合のキープの為の恋愛なのかな…
あー…全部本人に聞けば早いんだろうな…
繁正さんに質問したい事が沢山あるのに、質問のどれか1つでも肯定されたら、きっと立ち上がれない…
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今日は普段より早く店じまいをする為、11時半になるとお客さんも3人程に。
カランカラン…
「いらっしゃい」
「どうも」
(繁正さん…)
仕事終わりに寄ったのか、疲れているように見える。
繁正さんが入ってくると、間髪入れずに女性のお客さんも入店された。