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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく

週明けから繁正さんは出張に行ってしまうのに、なかなか話すタイミングが掴めない。
加えて、仕事でもミスが増えて注意される回数が増えた。
上手くいかない事が重なり、ストレスが溜まって笑顔が硬い…

ーーーーーーー

「はぁ…」

特にミスも無く仕事が終われて良かった…
帰ったら、お風呂に入って寝よ…

「………」

…まただ…
最近誰かに付けられている気がする…
しかもそれが2週間も続き、昼間の仕事終わりだけで無く、バーの仕事の後にも人の気配が…

家に帰っても不安が募り、繁正さんの声が聴きたくなった。
出張に行って1週間経つけど、忙しいからか連絡が無い。
もう我慢出来ず、私から繁正さんにラインを送った。

[お忙しいところすみません。お時間が出来たら電話しても良いですか?]

入浴後も繁正さんからの返事を待っていたけど、結局返事は来なかった…

翌日、傍に置いたスマホを何度もチラ見しながら仕事に勤しむが、繁正さんから返事が無い…
繁正さん、もしかして事故に巻き込まれたんじゃ…!?

「佐々木さん、ちょっと…」
「はい部長」



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