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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく
安易に拡散されると、転職活動に影響を及ぼす可能性がある上、日常生活でも知らない人に個人情報が拡散されてしまう…
その危険を考えると、無理に会おうとしない方がいいのかもしれない…
「出世のチャンス無くなったからって、彼女の仕事辞めさせるって相当だね…原田さん何がしたかったのかな?」
「分かんない…でも、もうこれで良いかなって思ってるんだ…繁正さんがこの関係を終わらせようとしてるなら、縋り付かずに諦めようかな…」
繁正さんの優しさや包み込まれた時の温かさを知っているから、簡単には諦められないだろう…
でも、これも仕方ないんだ…
「舞ちゃん、本当にそれで良いの…?」
「うん、忘れるまでに時間が掛かるし、今日みたいに泣いちゃってけいちゃんに迷惑掛けるかも…」
「舞ちゃん…」
その後も、けいちゃんは色々思い出して泣いてしまって、私の自棄酒にも付き合ってくれた
「けいちゃん、今日はごめんね」
「ううん、舞ちゃんから頼りにされて嬉しいよ!何でも話してよ、親友なんだから」
「…ありがとう」
仕事も大切な人も失ってしまった中で、彼女は心強く、有り難かった。