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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第17章 2人のこれから
並木さんが犯人なら、どうやって繁正さんのアドレスからメールを送ったのだろう…?
個人別にパスワードが設定されており、他の人はそれを知らないはず…
「よくこのメール残ってましたね」
「誰が告発したのか秘密裏に調べていたら、舞花の方は消去されていたけど、会社のメインデータに辛うじて残ってたんだ。舞花を辞めさせ、舞花のパソコンから消去したから、メインの方に残っていると気が回らなかったんだろうな。
並木さんは会社全体のデータを管理している社員を誘惑して、俺のパソコンのパスワードを調べて、メールを送信した…安易にパスワードを公開して社内では問題になって、並木さんには重い処分を下したよ。舞花にも近付かないよう釘を刺しておいたから」
繁正さんは並木さんが送ったメールを一瞥すると、フーッと溜め息を吐いた。
「こんなメールに騙されるなんて…俺の気持ちがきちんと君に届いてなかったのかな?」
「だって…お見合いの話…」