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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第17章 2人のこれから
苦しそうな顔をしないで、あなたのせいじゃない…
もうそんな顔をさせたくない…
「先程も言いましたけど気にしてないですよ。それに話をする為にちゃんと迎えに来てくれたじゃないですか」
「舞花…」
「誘拐された時、助けていただいてありがとうございました…またこうやって繁正さんと向き合えて、凄く嬉しいです…」
険しかった表情が和らいで、繁正さんの頬を撫でた。
「舞花、好きだよ…俺の事まだ好きでいてくれてるかな?」
「はい、繁正さん、好きです」
「ありがとう」
頰にかかった髪を耳に掛けられ、頰に手が添えられる。
久しぶりに至近距離で見つめられ、胸が高鳴る…
「キス、してもいいかな…?」
「うん…」
久しぶりに触れる唇の柔らかさ、少し湿った感触を味わい、お互いの唇を食む。
「はっ…今はこれだけ…怪我が治ったとはいえ、まだ本調子が無いからね」
「うん…」
「物欲しそうな顔しないで…時間ならいくらでもある…2人だけの時間を満喫しよう」