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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第4章 弱い部分を見せてもいいんじゃない?
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食後、諸々の用意を済ませて、繁正さんが運転する車に乗せてもらった。
「車持ってたんですね」
「まあね。乗るのは休みの日くらいかな?次はどっちに曲がれば良いの?」
「右です」
右折してすぐにある古めのマンションが私の住んでいるマンション。
「あ、ここです」
「ふーん。俺ん家から近いのな」
…しまったー、弱味握られた相手をマンションまで案内してどうすんのー?
住んでるとこ知られたら、いつか突撃されるんじゃ…
「送っていただいてありがとうございました」
「…舞花ちゃん」
「はい…んくっ!?」
シートベルトを外すと、繁正さんに引っ張られて、彼の腕の中に。
そのまま唇を塞がれて、乱暴に舌をねじ込んで口内を掻き回される。
唾液の糸を引きながら唇が離れると、繁正さんは耳元にキスをして囁いた。
「今日はすぐ帰したけど、今度から朝まで離さないから」
その言葉に僅かに身体がゾワリと反応した。
小さくなる車をぼーっと見送りながら、まだ熱の残る唇をそっと撫でた。