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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第6章 可愛い反応ばかりだと、男装してても抱いちゃうよ?
「ご注文は?」
「さっきから見てたんだけど、カクテル作れるようになったんだね」
「はい、店長に練習付き合ってもらって」
腰回りを撫でてくる手から、少しずつ身体を捻って逃げる。
「俺も君に作ってもらいたいな。君の作るものなら何でもいいよ」
「な、何でも…」
何でもって言うお客さん初めてだよ…
「いつも飲んでらっしゃるホワイトレディでよろしいですか?」
「うん、それでいいよ」
「分かりました、失礼します…」
カウンターに戻ってカクテルを用意していると、店長が傍に来て、小声で話し掛けてきた。
「舞花、またあいつか…」
「店長、お客さんですよ…」
「俺が言ってやろうか…」
「触られるだけで何もしてこないですから」
やり取りを繁正さんに見聞きされてるとは知らず、ホワイトレディをお客さんに出した。
「ホワイトレディです」
「おお、ありがとう」
グラスを持った手を握られそうになり、素早く引っ込めた。
戻ろうとしたら「ねぇ?」と声を掛けられた。
「今日って何時に終わるの?」
「…それはお答え致しかねます…」.
「何で、いいじゃん。後で飲みに行こうよ…」