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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第6章 可愛い反応ばかりだと、男装してても抱いちゃうよ?

何度か誘われたが、お客さんに断って戻ると、繁正さんに名刺を渡された。
何かと思って裏返すと、裏に文字が書かれていた。

[今夜って何時に終わるの?]

あなたもですか!?
ムッとしたまま返すと、「時間は?」と聞かれたのでボソリと答えた。

「相手は無理ですよ、明日も仕事があるんですから。分かってますよね?」
「いや、『セックスしよう』って訳じゃなくて…気になって….」
「どっちにしても教えないです」

すると、カウンターに置いたスマホを指先で突いた。
「時間を教えろ」って脅してくるの!?

「はぁ…1時です…」
「そう。ありがと」

理由も特に話さないから、何のために聞いたのかは分からなかった…

そこからしばらくして、繁正さんはお会計をしてバーから出た。
入れ替わりで新規のお客さんが来て、接客をこなす内に1時に。

「すみません、お先に失礼します」
「おう、お疲れ。気を付けてな」

バーは2時まで営業してあるが、水曜日は早めに上がらせてもらう。




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