この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
scramble
第5章 結衣
私たちは会議室にいた。
マンションの管理会社が毎週毎月行っている定例会だ。
各階のその月の班長たちが集まって議題をだしあって話し合い解決策を話し合う。
今週の議題はすでに決まっていた、
卑猥な写真のポスティングの件の話し合いだった。
今週は私が議長の番だった。
これが良かったのか悪かったのか分からない。
ばら撒いた本人が議長なんだ、どう話し合えばいいのか分からなかった。
いやぁ。今週の議長は結衣さんだから何だか場が締まるねぇー。
綺麗な美人に議長になって解決してもらえば、問題なく収まるもんだ。
そこで私は、先日ここにいる方々を始めとする住人の方々をエゴサーチさせていただきまして、ある事を発見いたしました。
ゆりこさん。
あなたはお若い時に、今でもじゅうぶんにお若いですが、如何わしい職業についていたと言うじゃありませんか!
そこでいろいろとあったそうですね。
これは言い逃れはできない事実です。
当時の知り合いの方にも確認しております。
わ、私じゃありませんッ!
昔の話です!
そんないやらしい。
一度きりの事です。騙されて一度だけ働いていた事は事実です。
不潔ですね。
出て行きなさいッ!いやらしい女!
今は結婚して幸せに暮らしているのに。。
何を根拠にッ!?結衣さん!
いいえ、あなたしかいません!ふしだらな女。
そ、そんなッ。そんなぁー!
ゆりこは泣きながら出ていった。
結衣はゆりこに責任転嫁することで自らを守った。
〝ごめん。ゆりこさん”
いやぁ、結衣さんに任せたら一発解決じゃないですか。
これで良かったのだ。これで。
ゆりこさんに犠牲になってもらうしかほかない。
そういう事をしていた人がいただけでもよかった。
もし、いなかったら大事になっていて、わたしが追求されていたかもしれない。
ゆりこさんはその後、旦那さんと離婚した。
旦那さんはマンションだけをゆりこさんに譲り出ていったという。
ゆりこさんはあれからストレスからノイローゼになり頭がおかしくなった。
マンションに来た当時は各階に挨拶に回っては愛想良く振りまいて明るかったゆりこさん。
今ではずいぶん変わってしまっていた。
どことなく魂が体から抜けて、遠くの方を見つめるように、ぼぉーとしているような死んだ目で暮らしていた。
窓ガラスの前でうつろな目で何時間も突っ立っている彼女がよく目撃される。
マンションの管理会社が毎週毎月行っている定例会だ。
各階のその月の班長たちが集まって議題をだしあって話し合い解決策を話し合う。
今週の議題はすでに決まっていた、
卑猥な写真のポスティングの件の話し合いだった。
今週は私が議長の番だった。
これが良かったのか悪かったのか分からない。
ばら撒いた本人が議長なんだ、どう話し合えばいいのか分からなかった。
いやぁ。今週の議長は結衣さんだから何だか場が締まるねぇー。
綺麗な美人に議長になって解決してもらえば、問題なく収まるもんだ。
そこで私は、先日ここにいる方々を始めとする住人の方々をエゴサーチさせていただきまして、ある事を発見いたしました。
ゆりこさん。
あなたはお若い時に、今でもじゅうぶんにお若いですが、如何わしい職業についていたと言うじゃありませんか!
そこでいろいろとあったそうですね。
これは言い逃れはできない事実です。
当時の知り合いの方にも確認しております。
わ、私じゃありませんッ!
昔の話です!
そんないやらしい。
一度きりの事です。騙されて一度だけ働いていた事は事実です。
不潔ですね。
出て行きなさいッ!いやらしい女!
今は結婚して幸せに暮らしているのに。。
何を根拠にッ!?結衣さん!
いいえ、あなたしかいません!ふしだらな女。
そ、そんなッ。そんなぁー!
ゆりこは泣きながら出ていった。
結衣はゆりこに責任転嫁することで自らを守った。
〝ごめん。ゆりこさん”
いやぁ、結衣さんに任せたら一発解決じゃないですか。
これで良かったのだ。これで。
ゆりこさんに犠牲になってもらうしかほかない。
そういう事をしていた人がいただけでもよかった。
もし、いなかったら大事になっていて、わたしが追求されていたかもしれない。
ゆりこさんはその後、旦那さんと離婚した。
旦那さんはマンションだけをゆりこさんに譲り出ていったという。
ゆりこさんはあれからストレスからノイローゼになり頭がおかしくなった。
マンションに来た当時は各階に挨拶に回っては愛想良く振りまいて明るかったゆりこさん。
今ではずいぶん変わってしまっていた。
どことなく魂が体から抜けて、遠くの方を見つめるように、ぼぉーとしているような死んだ目で暮らしていた。
窓ガラスの前でうつろな目で何時間も突っ立っている彼女がよく目撃される。