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第8章 歩

　
　女は私が一番じゃなきゃ嫌という生き物。
俺のようにちょっと訳ありな家庭出身だと、ありとあらゆる可能性を考えて想像してしまうのだろう。
テレビドラマなんかで禁断系なんて流行らせてくれたから、やたら感化されちゃうんだろうけどさ（笑）

　探りを入れながら自分の安心材料を増やしていき、もしもの時に備える保険充実タイプの女って割と多いよな。

　その万が一に備える女の勘っていうやつをバカにしていると痛い目に遭うから無下にも出来ない。

　女ってやつは、恐ろしいくらいそういう勘が働く生き物でもある。
探りを入れて聞いてくる時はかなり的を得ている事も多い。

　疚しい事がない限り、正々堂々としていれば、女もそれ以上は仕掛けてこれない。

　セックスが終わってベッドでまったりしている時に切り出してくるのは計算だったんだろう。

　ＮＯと言いづらい場面を作り、自分の安心感を買いにくるとこ……さすがって思うけど、そうそうやられっぱなしじゃないんだよな〜

　俺を甘く見るなよ、和香奈