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第1章 Ｄｅａｒ 聡

　「夏帆……気持ちいい……もっと……して」

　蚊の泣くようなか細い声で懇願する聡。

　私はセックスの時だけ優越感に慕うのだ。

　この男は私にシテ貰う事を心から悦び欲しているのだと。

　どんなに強がって亭主関白を気取ろうとも、セックスを前にしたら私と同等な立場。
いや……私に委ねたいドＭ男なんだから。


　私は一旦咥えた聡ののモノを口から離し、「気持ち良くなる努力、自分でもしてみろ！」と啖呵を切る。


　「もっと……気持ち良くして下さい」

　『甘えてんじゃねーよ、誰だってセックスしてる時は自分を気持ち良くさせて欲しいんだよ！』

　そう何度もこの男に檄（げき）を飛ばしてやりたくなる。

　でも浸すらこの男のチンポを咥えながら我慢してやるんだ。

　生意気な事を言えば、いつでも噛み切ってやるんだよ？くらいの気持ちで。


　主導権は私なんだから