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第1章 Dear 聡
部屋に戻ると、聡は星空を抱きかかえて眠っていた。
大事そうに抱えられ、眠りにつく親子の姿はとても微笑ましい。
天使のように可愛い娘
寝姿すらも似ている、聡と星空
その姿を見て、また幸せな気持ちになる私
聡がどんなに自己中で毒舌で俺様亭主でも、私はこの姿を見ると何故だか許せてしまうのだ。
どんなに嫌いな感情が心を支配しようとも、聡がいて、星空がいる。
血の繋がりがなくとも離れて暮らしていようとも、歩という息子がいる。
そしてその中に私がいる。
それが家族なんだと思っていたんだ。
あの日が来るまでは……