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スパイス
第2章 夏帆
小さくて、柔らかくて、温かくて、可愛くて……
愛しいよ星空。
目を瞑ると夏帆に良く似てる。
周りからは俺にそっくりだと言われるが、やっぱり夏帆と俺の両方に似てるんだな……
言葉を覚えて喋り出すと、夏帆の話し方に似ていたり、不意に見せる仕草やプイッとへそを曲げて怒った表情や甘えたい時のお強請り顔まで似ていたり……
今日で4歳か。
夏帆やお前が頑張って、この世に誕生してきたんだもんな。
有り難うね。
こんなに愛しい君に出逢えて幸せだよ。
ママはね、君を身篭ってから調子が悪くて入退院の繰り返しだった。
マタニティブルーってやつも酷かったんだよ。
悪阻で何も食べれなくなったり、君をお腹にとどめておく力もなくて、君が生まれるまでベッドで過ごす事が多かった。
いつも泣きそうな顔をするからさ、パパは『大丈夫』って言い続けた。
星空を信じていたからね。
それにどんな事があっても、ママと星空はパパが守るから大丈夫なんだ。
それだけ愛しいんだ
お前らがとってもさ………