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第2章 夏帆

ママに嘘偽りのない今までを打ち明けた。
離婚して6年が経っている事、その間付き合った女性は二人。
最初の女性は独身の人で歩を受け入れる事が出来なくて別れ、二人目の女性は小さな女の子が居るシングルマザーの人だったけど、結婚という枠に囚われずに付き合いたいを押し通し、ひとり娘だった為、どうしても結婚するなら婿に入って欲しいと言われた。
俺も皆川家の長男だし、皆川の姓は絶やせないのが現実。
些細な喧嘩でお互い譲る事が出来ず、結局は別れてしまった事。
やっぱりこれからの人生を考えたら、結婚して家庭を持ちたいという気持ちが捨てきれず、結婚を考えられる女性としか付き合えないと思って結婚相談所に入会したまでのくだりを順を追って話した。
それと離婚の理由
若い頃の結婚だったし、お互いにやりたい事を我慢して生活していたけど、その我慢が出来なくなっていった。
性格の不一致が一番の理由だったという事。
元妻に好きな男が出来て結婚生活を継続するのが不可能となり離婚に踏み切った事。
最期は泥沼だったという結末。
まだ小学生の歩の前で歪み合うのがとても辛くなってしまった事や傷つけ合う事に疲れてしまった事。
それに……
歩には離婚の理由をハッキリとは伝えてないという事。
言えない……子供より好きになった男と暮したいなんて言う母親の話。
歩には絶対に言わない。
でも夏帆には話せた。
夏帆には全て知って貰った上で俺との事を考えて欲しいから……

