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第2章 夏帆

 「しょぼくれた心を元気にしたくて、一時期は占なんかにも凝りまして…
そしたらね、『仕事よりもあなたは家庭に生きる人でまた結婚しますよ。
歳の事を気にしてるけど、未来は女の子を産んでるわ』なんて、よく当たる霊感占いの先生に言われて、それが希望となって婚活し始めたわけですよ」

 『何なら俺と結婚して女の子作りますか?
奇遇ですね、俺も子供に恵まれるなら女の子が欲しいって思ってました』

 なんて、酒の勢いで口走ってしまいそうになほど、夏帆に惹かれ、実際そうなればいいと希望を持ったのは内緒にしといた。

 「当たるといいね、その占い。俺も候補に入れてくれると嬉しいな」と言葉を濁す。

 「信じる者は救われるんです。
そう思う事で私は救われました。
だからその運命を狂わせないように必死で婚活なわけです」

 ねえねえ夏帆さん、俺の言葉聞いてました?
あなた今濁しましたか?

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