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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで
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自分のデスクの前にいた私の近くにも椿さんが書類を置きにやって来る。
隣の穂並さんのデスクの上に置いた後、過ぎ去っていくと思っていたらなぜなのか私の前で立ち止まった。
壁際で横幅が狭いし、背後にはデスクがあるからすぐに避けることができない。
なぜ椿さんが私にこんなに近づいてくるのか全く予想がつかなくて混乱してしまう。
「えっ……、青木くんのことをですか?」
椿さんの前では祐と呼ぶのが恥ずかしくて今まで通り苗字で呼んでいる。
親しい仲であることを隠していたのもあるけれど……。
「どうしてそうなるんだよ。男が男を好きになるか」
「同性愛もありますから有り得ると思います。男としてもあの男がかっこいいとかあるじゃないですか」
「はくまいは柔軟な考え方をしているんだな。……そんな天然なところもよかったんだけどな」
私を避けて椿さんがデスクに書類を置こうとした時、バランスを崩してしまったようで体を前に倒してくる。
机の上にはノートパソコンしか置いていないから痛くはないけれど、まるで押し倒されたようにも思えた。
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