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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで
「そうですけど……。どうして知ってるんですか?」
ピンポイントに当ててくる辺り、全く知らないというよりもなんとなく勘づいていられたようだ。
「知ってるというか今知ったけどな。この前、はくまいのことで青木があんなに怒っていたからもしかしたら好きなのかなーって思ってたんだ」
「なっ、なるほど……」
この調子だと社内で起きた祐と土嶋さんの喧嘩によって周囲から色んな目で見られていそうな気がする。
起きてしまった事だからどうにもできないけど……。
「青木は土嶋と付き合ってると思ってたんだけど違うのかぁ……」
ぼそっと呟いた椿さんは持ってきた書類を確認しながらデスクの上に置いていく。
カッコいい祐が平凡の私ではなく、美人である土嶋さんと付き合った方がお似合いなのは言うまでもない。
自分でも分かっていることを言われてモヤッとした私は椿さんが書類を配り終えるのを黙って見ていた。
“別れて欲しい”と言われた今はあまりにもショックで怒る気すら起きない。
「いいなって思っていたんだけどな……」