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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで
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定時から四十分ほど経って人が少なり静かになった社内。
殆どの社員が帰って静かになっていたのに、急に廊下の方で誰かが走ってく足音が聞こえた。
どうやらまだ帰っていない人がいたようだ。
「ありがとな。はくまい……」
どんな顔をしていたのかよく見ていなかったけど、体を起こした椿さんはうちの課から逃げるように出て行った。
一体何だったんだろう……。
祐と私が付き合っていたことがそんなに気に食わないんだろうか……。
でも椿さんは後輩である祐のことをよく気に掛けて、助けてあげているから相当お気に入りなのだろう。
それが平凡で可愛くない私と付き合って、体を倒してしまうほどショックに思われてしまうとは……。
落ち込みながら会社を出ていつもの待ち合わせ場所を通りかかると、そこには祐の姿がなかった。
スマホでメッセージを確認してみても何も届いていない。
先に終わるといつも待っていてくれるのに今日は帰ったのかな……。
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