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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで
その声が聞こえてきたのは給湯室。
ドアが半分ほど開いていたから立ち止まって覗いてみるとそこには祐と土嶋さんがいた。
シンクの上に湯呑がたくさん置いてあるから一緒に片付けているようだった。
話していることは仕事のことだと思うけど、二人きりになったところで一体何の話をしているのか気になって聞き耳を立てる。
「いや、いいって」
「だって白米さんは彼女らしいことしてくれないんでしょ?」
「恋人だからって無理に頼めるわけないだろ。一緒に住んでいるわけじゃないんだし」
私のこと……?
様子を見るためにもう少し体を傾けて覗いてみると土嶋さんに気づかれて一瞬だけ横目を向けられた。
目が合った瞬間、ドキッとして鼓動が止まりそうになくらいに驚く。
「おい、葉月。会社でそういうことをするのはやめろって」