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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで
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少し怒っているような口調で言ってから拭いた湯呑を棚へと運んでいるけど、声を掛けた時と明らかに表情が違う。
不愉快な思いをさせたくなくて機嫌を取るように私も重ねた湯呑を手にして運んだ。
「きっといつもからかっているお詫びだって。それに私が気に入られたいのは祐だけだから」
「小春……」
「はい。これでシンクの上に置いてあった湯呑は全部だよ」
「ありがとう……」
渡した湯呑をしまって棚を閉めた後、機嫌を直してくれたのか祐はまた微笑んでくれた。
土嶋さんと二人きりで話していた時には見せなかったその笑顔で重かった心がほんの少しだけ軽くなる。
「まだ会社帰りにどこに食べに行くか決めてなかったよな。何を食べたいか考えておいて」
「うん。穂並さんから飲食店がいっぱい載ってる情報誌を借りて見ておく」
「それだったら間違いないよなー。……あと早く小春のことを抱きたい」
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