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永遠の愛を奪って
第11章 ひとりにしないで



デスクに戻って仕事の続きをして、休憩時間になってから椿さんにもらったお菓子を食べた。


食欲はなかったはずなのに一口食べると気持ちが変わるくらいの美味しさが含まれていた。


サクサクしていて軽い食感なのにとても甘い。


黒い霧が渦巻くような感情に甘いお菓子の味が溶けていって、考えたくないことを薄れさせてくれる。


誰を信じていいのか分からないこの状況で椿さんの存在に救われていた。


あんなに嫌だったのに……――――




それから慌ただしく仕事をしているうちに定時になった。


暇ができると祐と土嶋さんのことを考えてしまうから丁度良かったけど、今日はやけに疲れた。


穂並さんと話がしたかったけど、今日も残業で話せないから先に仕事を上がらせてもって会社を出る。


キスを避けてしまったけど、一応祐とご飯を食べに行く約束していたから待ち合わせ場所へと向かう。


「小春、お疲れ。今日は早く来たよ」


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