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永遠の愛を奪って
第15章 明るい未来への一歩

「心配してくれてありがとうございます、穂並さん。頑張ってみます」
「じゃあ、これから椿のところに行ってくるから青木に言ってこようか?
小春が話たいことがあるって言ってたって」
確かに穂並さんから言ってもらった方が祐も私と話すまで冷静でいられると思う。
でもそれではいけない気がしたから首を横に振った。
「いいえ。自分から祐に話し掛けてみます」
「ええっ!?小春から……!?本当に大丈夫?」
「はい。私と祐のことですし……、祐を好きである私が一歩前に踏み出さないと」
決意したことを話すと、穂並さんは姉のような温かい眼差しを向けて頭を撫でてくれた。
髪を乱さずに触れてくれる優しい手に糸が絡まるように複雑だった気持ちが少しずつ解けていく。
「小春……。成長したね……」
「穂並さんこそどうしてそこまで私たちを急かすんですか?」

