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第15章 明るい未来への一歩

「…………」


「小春。青木のことが好きなんじゃないの？」


両肩に手をのせた後に私のことを真っ直ぐに見つめてくる穂並さん。


祐との未来が見えなくなって、どこに進んでいいのか分からない真っ暗な闇に引きずり込まれそうな私をハッとさせる。



「好きです……」


「喧嘩をしてもよく話し合えばやり直せる可能性は充分あるんだよ？せっかく恋人になれたんだし、乗り越えないでどうするのよ」


乗り越える……。

前にお婆ちゃんも言っていた。


私に白い桔梗の花束を分けてくれたカップルは困難を乗り越えるほど強い絆で結ばれていると……。


それに比べて私は土嶋さんに怯えて逃げてばかりで、去っていく祐を追うこともできなかった。


乗り越えるほどの努力をしていない。


これから先、どうなるのか分からないけど祐ときちんと向き合ってみるべきだ。


私がもっと勇気を出して……――――