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永遠の愛を奪って
第15章 明るい未来への一歩

土嶋さんの隣にいながらも、祐は私のことを考えていてくれていたんだ……。
涙が零れ落ちてしまいそうな気がしたから冷たくなった鼻と共に口元を覆い、泣いてしまいそうな顔を半分隠した。
「祐……。ごめんなさい……」
「小春のことが好きだからそう決めたんだし、謝るなって。
それに、こんな優柔不断なオレのことをずっと真っ直ぐ好きでいてくれる小春にまた惚れ直したっていうか……。
いや、好きだったけど健気なところを見てもっと可愛いなって思って」
付き合った頃に見せてくれていたような微笑み方をして頭や肩にのっている雪を再びはらってくれる祐。
降り続いている雪は解けないけれど、未来に明るい希望が見え始めて心が温かくなっていく。
好きでいてくれたことにホッして私も笑みを浮かべると冷えている体を抱きしめてくれた。
二人で雪まみれになってしまっているけど今はそんなことはどうでもよかった。
「これで小春はオレのことを許してくれる?」
「許す……?それとこれとは別でしょ?」
「えっ…、小春……?」
「――――祐!」

