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永遠の愛を奪って
第17章 愛し合う内緒の日々
しゅんとしていると、祐がいきなり私の腕を引っ張って近くにあった会議室へ連れ込んだ。
今は誰も使っていないから照明も突いていなくて薄暗い。
扉を閉めた瞬間、抱きしめられてもおかしくないくらい祐が傍にいてデートをしている時よりもドキドキする。
付き合っていることは少数の人にバレてしまっているけど、会社でこういうことをするのは未だに慣れない。
「葉月の姿が見えたから面倒なことになる前に逃げた方がいいかなって思って」
「まだ土嶋さんに迫られてるの?」
「前みたいに一々構ってないし、仕事のことだけ話してる。でも小春に何を言ってくるか分からないから避けた方がいいかなって思って」
「そっか。ありがとう……」
捕まれていた腕を放されてから祐は眉にしわを寄せて私の顔を見てくる。
それは少し焦っているような悲しそうな表情だった。
「誰から転勤することを聞いたんだよ?穂並さん?」
「うん……。祐は来月からいなくなっちゃうんだよね……?」
「ここにいれるのも一月の終わりまでだから。小春には転勤することを知られたくなかったんだけどな……」