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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心
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「つまり、椿も寂しいってことね」
「そりゃあ、隣のデスクが空くんだから寂しいよなー。サボってる時もあったが、なんだかんだ言って仕事ができるやつだったし……」
祐が居酒屋に入って来てからひっきりなしに話し掛けられているから遠くから見ていても分かる。
社内のアイドルがいなくなってしまうことが皆寂しいんだ……。
容姿がいいのもあるだろうけど、誰にでも優しくて明るい笑顔で接していたことによって皆のその感情を築き上げることができたんだと思う。
彼氏が他の女に好かれるのは嫉妬してしまう。だけど、祐の社交的な一面に素直に尊敬する。
今のこの光景を見ていて彼女としては複雑な気分だ。
「青木の代わりって入って来るの?」
「すぐにって言うのはないみたいだが、求人を出して募集するみたいだ。若い子を採用したいって話は聞いてたな」
送別会に、祐の代わり……。
再来週から祐がいなくなってしまうことに実感が湧かない。
「白米さんだけ通夜に参加しているような顔をしていて重いんですけど。祐が死ぬわけじゃないんですし、もっといい顔していたらどうですか」
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