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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心
「ねぇ、聞いた?青木くんと白米さんが付き合ってるの本当らしいよ」
「聞いた、聞いた。送迎会の帰りに青木くんが白米さんと付き合ってるって言ったみたいだよね」
女子トイレの個室に入っている時に聞こえてきた二人の声。
休憩時間になると化粧直しにやってくる女性社員たちだ。
確か、この二人は祐の送迎会には出席していなかった。
金曜日の夜に知られたことなのに午前中の休憩でもうここまで広まっているとは驚きを隠せない。
ここで出て行ったら何か話し掛けられそうで、息を殺して個室に入ったまま二人の会話に耳を傾けることにした。
「しかも終わった後に一緒に帰ったとか。イケメンの彼女になれたからってアピールしてくるとか腹が立たない?」
「うざすぎだよね。なんであんなにダサい女がいいわけ?地味だし、田舎っ子でしょ?」
「言えてる!毎日味噌を塗ったおにぎり持ってきてそうだし。安っぽいご飯を食べさせているなんて青木くんが可哀想」
「質素すぎて栄養失調になったりしてね。……でもどうせ別れるよね?青木くんに田舎女は似合わないし」