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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え
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箸を置いてから隣の椅子に座っている私と真剣に向き合ってくれている。
膝の上に置いていた手の上に、祐が手を重ねてきて私の顔を覗き込んできて、普段とは違う行動に少しばかり緊張して視線を逸らしてしまう。
「できればいたいな。……大事な人の傍にいたい」
目を合わせにくいのは答えることも照れくさいことだったから。
その大事な人は溺愛してくれる両親やお婆ちゃん、親友のように遊んだり、話してくれる穂並さんだけでなく、祐のことも指している。
今では一番大事な人といっても過言ではない。
仕事ではなく男の方を取った自分がバカみたいだけど祐から今よりも遠く離れたくなかった。
異動先と比べて今の場所の方が祐の転勤先に大分近いから、多少交通費は掛かっても会いたいと思った時に会いに行くことは可能だ。
こんな浅はかな私を祐は“重たい”と受け止めてしまいそうな気もするけど……。
それほど初めてを教えてくれた祐への愛は大きい。
私のことを何と思っているのか恐れながら膝の上にのせている手をぎゅっと握って震わせながら答えを待った。
すると、どうしてなのか祐は眉を下げて寂しそうな顔をしていた。
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