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ベストパートナー
第3章 ヒトミ
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 今年の六月は雨が多い。
 梅雨とは言っても、昨年は空梅雨で確か一昨年もだった。
 

 今、俺は市民体育館の二階にいる。
 そこにはランニングコースがあり小さなトラックがあった。
 俺は今、ゆっくりではあるが走っている。
 理由は、体づくりのため。
 パソコンと向き合うだけでは、ストレスが溜まる。それに近頃は彼女達も忙しいとのこと。
 まあ仕方ないな。


 俺が体力づくりをするのは、色々なストレス解消と、やはり体力向上である。
 どんな場合でも、体力は必要不可欠。
 

 窓から見る外、雨粒が見え激しく降り続く様子が窺える。やはり今日はここである。


 ランニングコースは平日とあり、人は疎らである。利用者があまりいない。ほぼ貸切である。


「すみません! コース譲って下さい!」


 後ろから厳しい声がした。
 俺は驚きながら、ランニングコースの一番外周に走る場所を移す。
 するとポニーテールの、スラリとした女が抜き去っていく。視線が少し合うと、目がキッ! と吊り上がり、なんだか威嚇されている。


 おいおい、俺が一体何かしたのか?


 そんな女の後ろ姿を見る。肩が汗で滲み、ショートパンツがなかなか色っぽい。そう言えば、おっぱいも中々だったような……。


 いかん! 今は邪念を振り払い、走るだけ。


 俺も少しだけになるけど、体力が上向いてきた。少し前は、ちょっと走るだけで息が上がった。しかし今はそうではない。
 よし! 調子にのったぞ! しばらく走ろう。


 


 
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