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咲の旅物語
第12章 亜空間

咲達が部屋から出たあと、ダイゴ達はサキゴーレムに指導をされていた。

ダイゴは身体強化を体のあちこちに付与させ、向かってくるゴーレム達を切り伏せていた。

ダイゴは近距離戦に長け、魔法は苦手である。
魔法を伸ばすより、必要最低限の身体強化のみをスムーズこなせるように指導されている。

ダイゴ用のサキゴーレムは、丈の短いTシャツに短パンというラフな服装をしており、惜しみなくその白い肌を出していた。
咲の美しさもあいまって、色っぽい。
健全な男なら、その白い太ももにしゃぶりつきたいと思うだろう。
そんなことを考えていると、ゴーレムに腕を取られた。

「くそっ!」

慌てて足に身体強化をし、腕に絡み付くゴーレムを蹴る。

しかし、周りは既にゴーレム達に囲まれておりダイゴは体を押さえつけられてしまった。

サキゴーレムは妖艶な笑みを浮かべ先ほどまでのゴーレムとの戦闘で傷ついたダイゴの体に舌を這わした。

「くぅ…」

傷の痛みと柔らかい舌の感触に身体を仰け反らせる。

『早く抜けないとヘラに顔向け出来なくなるよ』

意味ありげに口角を上げ、ダイゴの傷をなめ上げる。

「ふ…」

腕に身体強化を付与させて、一気に引き抜く。
漸く腕が逃れ、そのままゴーレム達を殴り飛ばした。

軌道的にサキゴーレムにも当たる方向だったが、サキゴーレムには呆気なく避けられてしまった。

「くそっやられてたまるか!」

剣を握る手を強化させ、ゴーレムを切り伏せる。
しかし、その攻撃の合間を縫ってサキゴーレムがダイゴの身体を執拗に愛撫してくる。

集中力が切れれば、またゴーレム達に拘束されてしまうが、どうにも気持ちが反れてしまう。

あっという間に体力も魔力も尽きてしまった。
ふらつくダイゴはそのまま仰向けに押し倒され、再び拘束されてしまった。

ダイゴの上にサキゴーレムが馬乗りになる。

「どけ!っく」

身をよじろうが身体強化をして逃れようとするが、魔力が残っていないため付与が完全にできない。
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