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咲の旅物語
第17章 街道の孤児院
マーラが帰ってくる。
そう知らせを受けたティナは、叫んだ。
「やったぁぁ!!!」
子供達全員が両手をあげ、大喜びである。
ジャックも例外ではない。
しかし
「マーラ母さま…、心配するだろうな…」
カイがポツリと呟いたのを切っ掛けに皆が顔を俯かせた。
「ど、どうしたの?」
皆の急変にヘラとティナが慌てる。
だが、様子を見ていたダイゴがふと顔を上げた。
「そうか…、皆、だいぶ痩せちまったんだな…。」
なんとも鋭い。
「あ…」
ヘラやティナもそれに気づき言葉を失う。
「でも…急には元に戻れない。皆、姿は変わっても元気な姿を見せてやりなさい。」
ジャックは優しく子供達を諭すが、一番風貌が変わっているのはほかならぬジャック自身だ。