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咲の旅物語
第17章 街道の孤児院
「これは?」
ディラがペンダントの一つを取り、目の高さに上げる。
「呪いの除去と少しの体力回復。」
そう言うと、近くにいた人にペンダントを掛けた。
「う…」
倒れていた人がうめき声を上げて、のそっと体を起こした。
「ラークさんに聞いてやって来ました。具合はどうですか?」
起き上がった人の前にしゃがみ、話かける。
「あ、ラークが…。ありがとうございます…。」
そう言うと、力なく微笑んだ。
「よかった。
そこの広場に来てください。
スラムの方全員に話があります。」
そう言うと立ち上がりディラを振り返る。
「よし、手分けしよう。」
咲からペンダントを受けとるとディラはスラムの奥へと駈けていった。