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咲の旅物語
第7章 湖の神殿

「痛っっっ!!」

ガツンと頭を殴られたような痛みが咲を襲い、思わずしゃがみこんだ時、後方の祭壇から物凄い黒い何かを感じた。

「「「「「「「おおおおお!!」」」」」」」

会場の人々が感嘆の声をあげる。

「ちっ、遅かったか…」

ディラは振り返り睨む。
咲も頭を押さえ振り返ると、見たものに信じられない気分だった。

「な…に、あれ…」

どす黒いオーラに包まれた神官が両手を広げ扉に向かっている。
前方の扉がゆっくりと開きだし、その隙間から禍々しい気がドロリと出てきた。

「キレイ…なんて、美しいの」

「本当だ。なんて神々しい…」

「神様キレー」

「えっ!?」

咲たち以外は、あの禍々しい色が美しいオーラに見えているようだ。

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