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咲の旅物語
第7章 湖の神殿

咲から巨大な魔力と神力が吹き出した。

「咲!!落ち着け!」

ディラが咲に近づこうとするが、巨大な力に押しかえされる。

「ちっ!」

ディラは咄嗟に他の人間が、魔力に当てられないように咲を囲うように結界をはる。

神の名を使い、呪いで少年を闇に落とそうとする所業を目の前で初めて見た咲は、怒りで力を暴走させていた。

あまりの膨大な力をうけ、呪いは消滅し、神殿はアチコチにピシピシとヒビが入り始める。

天井が軋みはじめ、観客たちは我先にと出口に殺到する。
だが、出口の扉は閉められているままだ。

ピシッ

「くっ」

咲の力が膨大過ぎて、ディラの結界にヒビが入った。

「も…もう…持たない!」

そう思ったとき、目の前に誰かが転移してきた。

『静まれ人々よ!!』

突然、集まった人々の頭の中に直接誰かの声がした。

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