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わがままな氷上の貴公子
第6章  本音


 両膝を折っているから、勃起したオレのモノは丸見え状態。
 いやらしい格好ほど感じるなんて、今まで知らなかった。
「あっ、はぁっ」
 突き上げに釣られるように、自分でも体を上下する。
「んんっ、はんっ」
 突き刺さるような刺激から熱が生まれて、全身が熱くなっていく。
「あっ、はぁっ、んんっ、あぁんっ! あぁっ……」
 胸に自分の精液がかかったのは分かったが、潤は突き上げをやめない。
「んんっ……。はぁっ……」
 一度は萎えた性器も、与えられる刺激でまた硬くなっていく。
 悦い場所を擦り続けられるよりも、グラインドの度に当たる方が切ないような感じ。その都度、反応してしまう。
 周りの壁は太い塊に擦られ、また熱が高まる。
「あっ、んんっ」
「悠ちゃんっ」
 反対側へ倒され、両脚を潤の肩へ乗せられた。
「あぁっ」
 もう、恥ずかしいと思う余裕さえなくなっていく。
 こうやって、オレをメチャクチャにしやがって……。
 疼いていたのは、体だけじゃない。
 誰かが、欲しくて……。
 熱いものが欲しくて……。
 多分、誰でもいいわけじゃない。
 こいつだから。
 潤だから受け入れられるのは、どうしてだろう?
「あんっ、あっ」
 半年以上、好きだと思って付き合っていたヤツはいなかった。
 ナンパや行きずりは嫌いだ。
 自分自身というよりも、フィギュアスケーターとしての“望月悠斗”を汚したくなかったのかもしれない。
 それなのに、どうして潤ならいいんだろう……。
「はぁっ、んんっ」
 こんな時に、その答えなんて出せない。
 乳首を弄られながらの、深いグラインド。
「あぁっ」
 潤も息を切らしているのが聞こえ、生々しかった。
 それ以上のことをしているのに。
 潤の荒くなる息遣いも、掠れていくのが分かる。
「悠ちゃんっ」
 奥深くで動きが止まり、逞しい体に抱きしめられた。
 お互いの息遣いを聞きながら目を瞑ると、急に抱き上げられる。
「おいっ!」
 こいつが一度じゃ済まないのは、分かってたよな……。
 気を許したオレが馬鹿だった。
 蹴ろうと思ったが、そこまで力が入らない。
 ひょいと持ち上げられ、四つん這いにさせられる。
 すぐに挿いってきた塊に、ギュっと目を瞑った。


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