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〜 夏の華 ショートストーリー集〜
第11章 海賊と昼食を
「…出来た…!」
暁は香ばしく焼き上ったバゲットにカリカリベーコン、スライストマト、オムレツ、チェダーチーズを挟み込んだサンドイッチをランチボックスに詰め終わった。
そろそろ月城の船が港に着く頃だ。
「…今日は一緒に海辺でランチしよう…て持って行ったら…驚くかな?」
暁は小さく微笑む。
今日は思い切ってランチ営業を休みにした。
たまにはゆっくり月城とランチを摂ったり、お喋りをしたり、海岸を歩いたりしてみたかったのだ。
「…月城は早朝漁に行って、帰ったらすぐにランチの仕込みだし…。このところ、忙しくてろくに休んでいないし…。
たまにはいいよね」
麻のシャツをふわりと羽織り、ランチボックスと良く冷えたシードルとオレンジと葡萄を藤のバスケットに入れて店を出た。
…外は眩しい陽光に満ちている。
南仏・ニースの春は、始まったばかりだ。
暁はわくわくした気分そのままに、足取りも軽く海岸通りに続く階段を駆け降りた。
暁は香ばしく焼き上ったバゲットにカリカリベーコン、スライストマト、オムレツ、チェダーチーズを挟み込んだサンドイッチをランチボックスに詰め終わった。
そろそろ月城の船が港に着く頃だ。
「…今日は一緒に海辺でランチしよう…て持って行ったら…驚くかな?」
暁は小さく微笑む。
今日は思い切ってランチ営業を休みにした。
たまにはゆっくり月城とランチを摂ったり、お喋りをしたり、海岸を歩いたりしてみたかったのだ。
「…月城は早朝漁に行って、帰ったらすぐにランチの仕込みだし…。このところ、忙しくてろくに休んでいないし…。
たまにはいいよね」
麻のシャツをふわりと羽織り、ランチボックスと良く冷えたシードルとオレンジと葡萄を藤のバスケットに入れて店を出た。
…外は眩しい陽光に満ちている。
南仏・ニースの春は、始まったばかりだ。
暁はわくわくした気分そのままに、足取りも軽く海岸通りに続く階段を駆け降りた。