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エロ小説を100冊読んでみた
第16章 永遠の君へ 隣りの妹

女性作家ならでは感性を男性向けポルノに持ち込んだことで新風を起こしたわかつきひかる先生ですが、その特徴はこの作品でも現れています。

それは、学校の先生との避妊論議のシーンに出ていました。
幼馴染の男の子が、学生手帳に挟んでいたコンドームを先生に見つけられて……というエピソードです。

そこで、女性にとって妊娠とは、子供を作るということと女の身体、セックスへの覚悟がヒロインの口から語られる。

男性作家ならまず書かない。「ポルノにそんなの要らねーよ」で済ますだろうところを看過せず、そしてしっかりとヒロインの幼馴染への想い、純愛感の演出につなげていくというのはさすがだなと。

もっともこれはわかつきひかる先生独特の個性の部分なので、真似しようがない部分ではありますが。(男性作家である私にとってはなおのこと)

ただ「自分だけの何か」、作家としてのそういう個性が見つかったとき、それを「他の人は書いてないから……」と引っ込めてしまうよりは、恐れず出していってもいいんじゃないかということも思わされました。



【メモ】

純愛系ピンヒロインもの。

三人称ヒロイン視点(プロローグはヒロイン一人称)

最初のエッチ……進行度11%から。


●学んだこと

・物語の定石を知り、そこにエロ要素を付け加えてみる
・どうあれ、その作品を形にするのは作家である
・心理描写が濃いとそのキャラクターのことが読者としてよく理解できる
・物語的な山と、官能的な山、それぞれひとつ用意する
・自分の作家としての個性を守り、大切にできるのは、まず作家自身である

■目標達成まであと……84冊
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