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エロ小説を100冊読んでみた
第25章 ブレイブガールズ―異世界戦士・茜

んで、本作『ブレイブガールズ―異世界戦士・茜』の刊行は2006年。
その前年2005年には、早すぎたTSモノ『マヴカレ魔法少女!』で熱狂的な支持を受けるコトキケイ先生が逝去。翌年の2007年にはやはりカルト的人気を誇った綾守竜樹先生が亡くなられています。
同年2006年だと、山口昇一先生の別名義による作品『ゼロの使い魔』がアニメ化して大ヒット。
なんだかもう色々ありすぎるさ中の作品だったんだろうなあと感慨してしまいます。
そしておそらく、それはエロラノベ黎明期の終焉の時代でもあったのだろうと。
2003年に創刊された美少女文庫が「フランス書院文庫の弟分」というコンセプトから「アキバ系」へと舵を切り、2004年におっかけ創刊した「二次元ドリーム文庫」はそれまでの「二次元ドリームノベルズ」の凌辱路線とは真逆のラブラブ和姦がウリ。
人々が徐々にノストラダムスの呪縛から解き放たれていった、そんな世相を反映しているのかもしれませんね。
黄支亮先生は凌辱ものの書き手ですから、けっこうアウェーな時代が始まったということになるかもしれません。かつて肩を並べて駆け抜けた戦友たちに、この新しい時代をどんな思いで伝えるのだろうか。

