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エロ小説を100冊読んでみた
第33章 いもうと。―SWEET&BITTER

1986年はまだ「ラノベ」という言葉がなかった。
(ドラゴンマガジンの創刊が1988年。角川スニーカー文庫の創刊が1989年)
若者向けの小説は「ジュブナイル小説」という呼称でカテゴライズされていた。よって、同じように富士見美少女文庫もまた「ジュブナイル小説」であった。
これがエロラノベの「ジュブナイルポルノの時代」だと思います。
で、こちらのレーベルの主力だったのが当時30代半ばだった倉田悠子先生であり、ある意味、初代ジュブナイルポルノの女王とでも呼ぶべき存在なのですが。ご本人はその過去を「覆面作家」という言葉で表されていますね。
わかつきひかる先生はNAPOLEONダブルエックスNOVELSから美少女文庫へと移行していく過渡期、第二世代から第三世代への橋渡しの所でデビューされています。
なお、エロのみではないので省略していますが、同じ時期にあった青心社文庫で活躍されていた鏡裕之先生もまた現役。
その鏡裕之先生がエロゲのシナリオライター出身でもある通り、この時代はエロゲー抜きには語れない時代でもあります。
『ゲーム批評』誌のエロゲーレビュー記事からスピンオフして、エロラノベ専門誌『二次元ドリームマガジン』が生まれるのもこの頃ですね。

