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エロ小説を100冊読んでみた
第33章 いもうと。―SWEET&BITTER

これ、いろいろな教訓も読み取れるエピソードであり、わかつき先生を見出した編集長の慧眼を讃えることはこうして歴史の結果を知っている今の私たちには簡単なことなんですが……もし、もしもですよ。
私が当時、初めてこの作品の原稿を読んだら「売れる」か「売れない」かどっちの判断をするだろうか?
きっと、大魚を逃した最初の出版社の人と同じこと言っちゃう気がします。
ええ、私にフランス書院の編集長は務まりませんとも!
しかし疑問なのはこのとき編集長は何を以て「これは今まで誰も書いたことがない」と思ったのでしょうね。
どの部分が新しかったのか?
そこ、よくわかんない。
何故なら、私は当時のジュブナイルポルノや官能小説をよく知らないから。比較すべき他の作品を読んだことがないので判断つかない。
なので、宿題として今後も考え続けることにしよう。
なんにしろ、「すでにある何かと同じものを求めた」出版社と「新しい何かを求めた」出版社という明暗がはっきりとしていますね。

