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エロ小説を100冊読んでみた
第33章 いもうと。―SWEET&BITTER

型を知らないまま(あるいは、あんまり意識しないまま)書くと、ともすれば読み終わった気がしない、なんだかモヤッとした物語になってしまう。
型をいくつ発見しているか、モノにしているかで、書ける作品のバリエーションが決まる。
わかつき先生はおそらく、この「型」の研究を意図的にかなりやっている。デビュー時点のこの段階ですでに。
そして、ひとつの型をもう一度、品を変えて書くことでより自分のモノにしていったんだろうな、と。きっと、一度といわず、二度三度とチャレンジして追求してもいるのだろう。
その姿勢がその後の20年の活躍をあらしめたのではないか。
実際、二年後に書かれた『永遠の君へ 隣りの妹』のほうが、型の運用という意味では、デビュー作の本作よりもこなれた印象を受けます。
効果はあるってことだよな。
これは見習って、自分でも挑戦していきたいですね。
とても勉強になりました。
あ、あと、この作品は初出時から6年後に加筆して再出版されているのですが、その加筆パートが「ヒロインの六年後」というのは心憎いファンサービスだと思いました!
【メモ】
ピンヒロイン
三人称ヒロイン視点(ときどき竿役視点)
最初のエッチ……進行度7%から。
●学んだこと
・ジュブナイルポルノは30年の歴史の中で時代の影響を受けて変化して来た(これからもそうだろう)
・「男ならでは」「女ならでは」というのは武器になる。
・プロットの「型」を見つけてストックしよう
・同じ型のプロットで品を変えて違う作品を作るとレベルが上がる
・ファンサービスにもアイデアを。
■目標達成まであと……67冊

