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第1章 僕には悪魔な師匠がいます

内容について印象的だったのはまずヒロインのキャラクター。

ヒロインは原初の悪魔(淫魔)リリスであり、世界の始まりから生きているのでその齢、軽く数ミレニアムという……年上にもほどがあんだろ!(笑)

まあ、ロリババアという属性も随分と認知を高めていますからそれだけでは特異な設定とはいえない昨今ではありますが(ちなみにこの作品のヒロインはロリではなくセクシーな大人の女性です)

年上人外ヒロインの良い所は「浮世離れしている」ところかな、なんてことも思いました。

で、みんなが異世界転生したがる昨今にとてもマッチしたヒロイン像なのかもしれません。実は時代の空気をよくよく研究して編み出されたジャンルなのかしらね。

この作品個別に新しいと思ったのは「人間を堕落させる存在であり自らも堕落しているのが悪魔」という部分の解釈ですね。

なんとこのオリジン淫魔のお姉さまは、何故か現代日本で安穏と暮らし、あろうことか課金ガチャスマホゲーにハマってマンションでダラダと引きこもり生活を送っているのです。

確かに堕落しているけども!(笑)

弟子である主人公は真面目な性格で、お師匠様であるヒロインために家事全般の面倒をみているわけですが、カネに困っておらず主人公にベタ惚れなお師匠様は「私をATM女だと思って」と主人公を誘う。

この現代風にリデザインされた悪魔像と、その関係性に笑わされました。
楽しい小説ですね。