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エロ小説を100冊読んでみた
第38章 帝は獣王に降嫁する

男性向けの場合、求められているものは「セックス」だもんな。
でもでも、きっと男性だって凝った文体と雰囲気のある世界観でのエロを受け入れてくれると思うんだよね。実際、官能小説はそういう感じな作品も多かったわけだし。いつしかそれが淘汰されていっただけで。
男性読者だって、ヒロインとの関係性や心理描写について感想言うしね。ただ、そういう人よりも単純に「女とヤル」ことが読みたいという人の数が圧倒的に多いという。
だから、そういう作品を世に問うのはリスキー。敢えて火中の栗を拾いに行くレーベルもごさいますまい。誰かがやってウケてから追随すればいい。そういうことなのでしょう。
とはいえ、私も凝った文章って好きなほうですから、うらやましかったですね。
将来もしTLやBLを書くことがあるとするなら、その動機はおそらくこういう文が書きたいからということになるのかもしれない。
平易なだけの文なら男性向けエロラノベでもやらてもらえるのだから。
とはいえ、本作の文体の素晴らしい所は、シリアスなファンタジー世界を文体で演出していながら、同時に「読みやすい」を実現していることでしょう。
沙野風結子先生は現代ものも書いてっしゃいますから、そちらも読んで文体を比較してみたいなと思いました。

