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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第10章 大男の目にも涙


ティムも自分で胸に手をあててみた‥‥



「うん、痛い‥ 少しだけど‥‥クゥ〜…」


胸に手を当て確認しているとお腹が返事をする

ティムはザドルを見上げ、泣き腫らした目で思いっきり笑った




そんなティムを見てザドルも一緒に大笑いしていた‥

どれくらい振りだろうか…


一日中笑いっぱなしなんて‥そして、涙を流すなんて‥‥‥


遠い昔に枯れたと思った涙‥‥愛する妻が‥愛する息子がいなくなり、流し続けた涙も底をついたと思っていたのに…



自分の息子も生きていたならこんなふうに、いろんな壁にぶつかり悩みながら成長していってたんだろう‥


泣きじゃくったかと思えば今度は笑いだす‥‥
そんな風に…



「‥おじちゃん…

おじちゃんも痛い?
ここが、 」


ティムがザトルの胸をつつく


「あぁ‥ ちょっと、な」


ティムはザドルの背中をよしよしとさすってあげた


ザドルは何とも言えない気持ちになってぐしゃぐしゃに思いっきり笑い泣きした


「お前ぇら‥強ぇなぁ‥


あいつだって‥アルだって俺からすりゃあ ちっこい子供なのに‥‥‥
強いっ!」


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