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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第12章 幼い誓い
「いるんだ!?気になる人がっ!
誰?誰?誰? ねぇ!誰!?」
興味津々である
「い、いない‥いないよっ」
ユリアに催促され、アルは慌てて否定する。
気になるっ!‥こんな綺麗なアルを好きにさせる人なんてっ‥すっごい気になるっ
ユリアは自分の事のようにドキドキしていた。
「好きなのっ?その人のことっ?」
ユリアにジッと見つめられアルはとうとう観念した。
「わ、わからないっ…
ただ、すごく優しくしてくれて…
今まで生きるのに精一杯でそういう事ってなかったから…
でも、ここの人達はみんな優しい。
ちょっとクセの強い人もいるけど…。
みんなお互いの事を大事に思ってる人達ばかりだから…
だから、どんな意味の好きなのかまだ、わからないよ…」
うつ向き、お湯を掬いながらアルは答えに戸惑っていた。
「アル… そうだね!
まだ、アタシもわからないもん!
明日、楽しみだなっ」
ユリアはすっかり明るさを取り戻していた…