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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第12章 幼い誓い


アルはユリアの憧れでもあった

村にいた時も森をさ迷った時も、絶望感に沈んだみんなを一生懸命励ました‥
自分の母親が死んだ時も気丈に振る舞いみんなの前で涙を見せる事はなかった‥


ユリアは強くて優しくて綺麗なアルが大好きだった
そんなアルの今の姿を見ると胸が痛む…

アルはこの国に着いてすぐに、剣闘技大会のチラシを見た


《†参加条件・健康な男子に限る》


チラシを読み終えたアルはいきなり長くキレイな髪を躊躇なくばっさり切った
あの時はティム達もびっくりしたものだ
そんな自分達にアルは一言言った



「生きて行くのに長い髪は必要ないからっ」



そう言って微笑んだアルはとても美しかった‥‥



切り揃えられていない髪はまとまりがなくバサバサだったが、それでももうじき15歳になるにしては、けっこうふっくらめの胸元とキメ細かな白い肌はユリアにとって羨ましい限りである



「いいなぁアルはっ‥

ねぇっ! アルはここで気になった人いる?」


ユリアに突然聞かれアルの脳裏に浮かんだのはもちろん・・・


アレン…だった

「‥////」


無言で赤くなるアルにユリアは身を乗り出した

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