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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第15章 ラブレッスン
◇◇◇
― コンコン!
「鍵は開いておる‥入るがいい‥」
ドア越しに老師は言った。カチャリと開いた扉からルイスが顔を覗かせる。
「やあ、クラディウス。調べ物ははかどってるか?」
分厚い本を手にしていたクラディウスは老眼鏡の脇からルイスをちらりと覗き見た。
「そう嫌味を言うでない。そっちこそ大会の準備は進んでおるのか?」
「ああ、やっとこさ。ってところだ。選出表の作成に取り掛かったばかりだよ」
ルイスはそう言いながら老師の隣に腰掛けた。
「今年は人数が多い。表を作るのも手間取るじゃろう」
「んーまあね…ところでクラディウス。ちょっと考えたんだがこの間、謁見の間で最初に語った“詞”みたいなヤツ…」
「詞?……“ 西の空 紅に──”」
「そう、それ!それを大会開催の挨拶の時にアレンに言わせてみようかと思ったんだが」
「あれをか……しかしまだあれはすべてを解明できた訳ではない。わしの手元にある資料はほとんどが写しになっておるんじゃ……正直、文字の消えかけている箇所ばかりでのぅ……それに文字が独特で、わしもやっと読めるようになったのじゃから……」
― コンコン!
「鍵は開いておる‥入るがいい‥」
ドア越しに老師は言った。カチャリと開いた扉からルイスが顔を覗かせる。
「やあ、クラディウス。調べ物ははかどってるか?」
分厚い本を手にしていたクラディウスは老眼鏡の脇からルイスをちらりと覗き見た。
「そう嫌味を言うでない。そっちこそ大会の準備は進んでおるのか?」
「ああ、やっとこさ。ってところだ。選出表の作成に取り掛かったばかりだよ」
ルイスはそう言いながら老師の隣に腰掛けた。
「今年は人数が多い。表を作るのも手間取るじゃろう」
「んーまあね…ところでクラディウス。ちょっと考えたんだがこの間、謁見の間で最初に語った“詞”みたいなヤツ…」
「詞?……“ 西の空 紅に──”」
「そう、それ!それを大会開催の挨拶の時にアレンに言わせてみようかと思ったんだが」
「あれをか……しかしまだあれはすべてを解明できた訳ではない。わしの手元にある資料はほとんどが写しになっておるんじゃ……正直、文字の消えかけている箇所ばかりでのぅ……それに文字が独特で、わしもやっと読めるようになったのじゃから……」