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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 ハードボイルドなアルだけど。
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「あれ──…居ない‥おかしいな?」
そうこうしてる内に部屋に着いた二人は中にユリアがいないことを確認して考え込んだ。
「すれ違ったんじゃないか?宿舎に来るなら他に近道もあるからな」
「あ、そうなの?…じゃあ近道なら尚更おかしい」
「……?」
「部屋に帰った形跡がないんだ…」
そう。髪飾りを置きに行くと言ったのに、その髪飾りが見当たらない。
アルは咄嗟に身を翻す。
「探しに行くっ!
付き合ってくれてありがとう!エバに割烹着返しに来たんでしょ? ロイドはもういいよ、じゃっ!」
アルは一人でまくしたてると直ぐに踵を返した。
「……ちょ…待て!落ち着けアル! 今、来た道を戻ってどうする!」
ロイドは部屋を飛び出したアルを引き止めた。
「あの娘なら近道行くはずだ! よく隠れんぼして遊んでるだろ?
多分お前よりここら辺は詳しい筈だから……まだ部屋に来ていないなら、ここに来る近道を探した方が早いはずだ……な、俺も一緒に探すからしっかりしろよ…」
ロイドは青ざめるアルの顔を見て言い聞かせる。
昨日のジョンの事でも頭がいっぱいいっぱいだったアルは、この手の内容になると途端に取り乱してしまうらしい。
それを理解したロイドはアルを落ち着かせるようにぽんぽんと背中を叩いた。
「あれ──…居ない‥おかしいな?」
そうこうしてる内に部屋に着いた二人は中にユリアがいないことを確認して考え込んだ。
「すれ違ったんじゃないか?宿舎に来るなら他に近道もあるからな」
「あ、そうなの?…じゃあ近道なら尚更おかしい」
「……?」
「部屋に帰った形跡がないんだ…」
そう。髪飾りを置きに行くと言ったのに、その髪飾りが見当たらない。
アルは咄嗟に身を翻す。
「探しに行くっ!
付き合ってくれてありがとう!エバに割烹着返しに来たんでしょ? ロイドはもういいよ、じゃっ!」
アルは一人でまくしたてると直ぐに踵を返した。
「……ちょ…待て!落ち着けアル! 今、来た道を戻ってどうする!」
ロイドは部屋を飛び出したアルを引き止めた。
「あの娘なら近道行くはずだ! よく隠れんぼして遊んでるだろ?
多分お前よりここら辺は詳しい筈だから……まだ部屋に来ていないなら、ここに来る近道を探した方が早いはずだ……な、俺も一緒に探すからしっかりしろよ…」
ロイドは青ざめるアルの顔を見て言い聞かせる。
昨日のジョンの事でも頭がいっぱいいっぱいだったアルは、この手の内容になると途端に取り乱してしまうらしい。
それを理解したロイドはアルを落ち着かせるようにぽんぽんと背中を叩いた。