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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第17章 ハードボイルドなアルだけど。
〔頑固親父VS未来の花婿〕




「──…あらあら、やっと来たと思ったら揃いも揃ってどうしちまったんだい?」

食堂に現れたその姿を眺め、エバは腰に手を当て半ば呆れたため息を吐いた。
アルとユリアを待っていたエバ達は、オマケが増えてくるとは思わなかったのだ。

しかも、様子が何だかおかしい。

ルイスは片頬が赤く腫れ、唇が切れている。


…ロイドと喧嘩でもしたのかね?でも、ロイドは無傷みたいだし…


そう思いながらアルを見ると、なんだかこの上なく機嫌が悪そうだ。


…さっきは楽しそうにお茶飲んでたのにねえ…


そしてユリアを見ると。


…おやおやっ?まあた鼻血が出ちゃったのかい!?


驚きながら、エバは一番まともそうなロイドにコソッと話掛けた。


「一体、何があったんだい?」

「それが……」


ロイドがエバに耳打ちしようとした瞬間、鬼畜の目が鋭く光った。

「あ…いや、なんでもない…はは…」

ロイドは慌てて誤魔化して頭を掻く。

「そうかい…ルイスにとって都合の悪い事なんだね?」

感のいいエバは雰囲気を察っしてそれ以上は聞かない事にした。

「あ、エバ! これを届けに来たんだった。サンキュー!」

ロイドは場を繕うように声を上げ、あひるちゃんかっぽう着をエバに返す。

「あらあら、洗濯までしてくれたのかい!そのままでよかったのに。ありがとねえ」


「……エバ!氷をくれっ!顔が痛くてたまらんっ」

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