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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第19章 アルの決心


‥ただ、今だに何を言ってるのか聞き取れなくて…
いつも必死に聞き返してるんだけどそこで終わっちゃうんだよな‥‥あの夢。


ティム達に聞けばうなされてるって言う‥でもあの夢を怖いと思った事は一度もない‥

むしろ、あの夢を見た後は不思議なくらい心が穏やかで体が軽く感じられる‥‥‥

どちらかと言えばはっきり言って自分にはあの、村の宝剣の方が恐怖だった‥‥


あの日、祠でティム達を助けるために、初めて宝剣を手にした時のあの感覚‥‥




アルは自分の手を眺めた‥

吸い付くように自分の手に納まったかと思えば身体中から力が漲(みなぎ)り、自分が自分では無くなるような‥そんな気さえした‥

森の主を仕留めた事もはっきりいって覚えていない‥

長に宝剣を持って村を出ろと言われ、再び祠に宝剣を取りにいったが相変わらず手には吸い付いてきても森で狩をしたときも‥

あの主とやり合った時の感覚とは違っていた‥‥

ただ錆びきってはいるが、切れ味だけは異様に鋭い‥


それに見た目が悪いからと何度となく研いではみたが錆びはまったく落とせなかった‥‥‥


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